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好きな人がいた

最初っから叶わないってわかってる恋だった


それでも好きで好きで仕方がなかった。

君がいつも乗る電車もバスもずっと貴方だけを見てたの


ある日、貴方は女の子と歩いてた…

わかってる。
叶わないって知ってる。

だから別にショックとか落ち込むとかそういうこともしない


ただ私はまだ貴方が好きなだけ…

あれだけ浮気なんてしないって言ってたのになぁ…

あれだけ私の事好きって言ってたのに

貴方の隣はいつも私だけだったのに

貴方がその笑顔を向けるのは私だけじゃなかったのね、




「ごめんね、守れなくて…」
私の墓の前で泣き崩れる貴方より今の方が、よっぽど男前ね、

あーぁ…今度はちゃんと守ってあげてね。

私の事なんて忘れて、もう思い出さないでね、



「久しぶりだな」
あっ、
「今日は、お前の命日だもんな。綺麗にしにきたよ。」

もう、いいよ、命日なんて忘れてよ…

私は貴方に辛い顔しかさせてあげらないの

貴方の笑顔が見たいの、だからもう



「来ないでよ」

「俺、お前が言った通り前に進むよ」

……

「俺さ、まだお前が好きで、お前の最後の願いなんて叶えてあげられそうにないんだ…」

「『私を忘れて幸せになって』なんて、どうやって叶えればいいんだよ」

「でも、お前の最後の願いだから、お前にたくさん思い出話が出来るようにするから、新しく彼女も出来たんだ…優しくて俺にはもったいないくらいの、、、」

「それでも、俺の1番はずっとお前なんだよ」

「なんで、先に死んだんだよ…もっと、お前と居たかったなぁ」

「ありがと」

「お前も見てるなら、いつまでも泣いていられねぇな、後で彼女紹介しに来るな! 」


「 私も……まだ貴方が好きだよ、」

6/3/2023, 10:27:34 AM