細かい砂を夜闇にバケツ一杯に散りばめられたような星たち
星の光は何億年も前に爆発したものが長い時を経てこちらに届いている
不思議だなあ
A子は独り言ちる
この輝きを放つその元はもう随分前になくなってしまった
まるでゴッホみたい、爆発している最中にはこちらには分からない
そのものがなくなってしまって随分経ってから初めてその光は人々に評価される
そんな生き方もありなのかもなあ、その時精一杯生きていた証は後になって認められたとしても良いのかもしれない
今を生きることが必ずしも評価の対象じゃなくっても、その時自分が満足できていればそれでいいのだ
A子は空に手を翳していつまでも光たちを見つめていた
10/5/2024, 11:28:43 PM