何でもかんでも否定する奴がいた。
諦めろ、お前じゃムリ、時間のムダ。
何時も何時も、そういうネガティブなことを言う奴だ。皆から嫌われていた。
しかし、ムカつくことに奴は教頭。
取り巻きみたいな先生達は、言い返せないようで役立たず。
運動会の日、奴が倒れた。
眼瞼下垂気味な目を見開き、口からはブクブク泡を吐き散らして、魚みたいにビチビチと跳ねている。
先生達が右往左往して、保護者はザワザワ。
低学年の子は泣いてる子も居たが、高学年はお祭り騒ぎ。
諦めろ、時間のムダだ。
教頭の口癖を大合唱、思わず先生達の動きが止まる。
知らない大人が止めろと言うが日頃の恨みだ、誰も聞く耳持たず声量が増していく。
救急車が到着したときには教頭は痛んだ豚肉みたいな色になってた。
いつものお茶に毒が入ってたんだってさ。
いったい誰が入れたんだろうね。
テーマ「誰にも言えない秘密」
6/5/2023, 11:16:49 AM