雨に佇む
雨の音は好きだ。なんとなく、心が落ち着くから。
ザーザーと音を立てて降る雨も、土砂崩れなどを起こさないなら全然良い。
でも、今の私は人間関係や、受験という土砂降りの雨に打たれている。
現実で降っている雨は、屋根のあるところに行けば、打たれなくて済む。でもこの雨は雨宿りができない。
時間を無駄にしたと思うほど、雨の勢いは増して、心を濡らし、体の動きを重くする。
やまない雨はないなんていうけれど、いつ止むの?
一ヶ月?一年?十年?それとも死ぬまで?
そんなのキツすぎる。
でも、どんなにキツくても、自ら自分の命を断つ勇気もない。それに、まだ私の傘はあるから。
まだ、まだもう少し頑張れる。
絶対に、いつか雨を晴らすんだ———。
なんて思っていたのからはや一年。中学生から高校生になり、有難いことに受験も上手くいった。
でも、だからといって雨が止んだわけじゃない。
相変わらず、人間関係や勉強や将来などのいろんな悩みの雨の中に、私は佇んでいる。
少し背伸びして入った高校。周りは皆んな頭が良くて、高校生最初の夏で、挫折ばかりしている。
でも、少しだけ、目の前に光が差して、夢と言えるものができた。
あのとき、不登校で悩んでた時も、死にたくなった時も、私の傘になってくれた人達のように、私も誰かの傘になりたい。私の憧れの人達がしているように、大勢の人を笑顔にする出来ないけど、他の方法で、私は誰かの傘になる。
今はまだ頼りないボロボロの傘でも、私が大人といえるときになったら、絶対に、私があなた達の立派な傘になってみせるから。
8/27/2024, 2:44:57 PM