あの8月の終わり。
君は最後まで無邪気に笑っていた。
ひまわりのような笑顔が今日もまた見つからなかった。
1595日。僕は君を忘れることはできなかった。
笑い声が鳴り止まない楽しそうな教室にある君の席に置かれた一輪の白い花は静かに存在していた。
その花が枯れても誰も見向きもしなかった。
あの日の夜に君の時計の針は刻むのをやめた。
僕の時計は今日も動いているのに、それが分からないんだ。
なぁ、僕は無力なままだよ。
僕は君を助けることができなくて、
アイツらは君という存在が消えたのに、
僕から君という大切な人を、
大好きな人を奪ったのに、
なんで笑っていられるんだよ。楽しそうにしてるんだよ。
5年前のあの日のことがなかったら、僕と彼女はここでまた写真を撮るって約束してたんだ。
20歳になった自分への手紙を一緒に読もうって、約束していたんだ。
なのに、なのに…。
僕だけが20歳を迎えてしまった。
写真を撮ろうって言った思い出の場所は、行けなくなってたよ。
約束したのにごめんね。
ネクタイを緩めて、僕は暗い部屋の中でくしゃくしゃになった手紙の傍で泣けなくなっていたはずの涙を流した。
あぁ、今日も僕の時計は時を刻んだんだ。
__時計の針
綴 白__
2/6/2026, 4:14:01 PM