やわらかな光#5
放課後の屋上は野球部の声とか、音楽室から聞こえる楽器の音で騒がしくも心地良い空間で
夕日のやわらかな光が私を照らして影になった。
いつみてもあの人には釣り合わないなと思う。でもあの人以外考えられないし考えたくない。
こんなにも想っているのに届いてないみたいで心のポストはおサボりさんだなと思う。ちゃんと働いてほしいよ。
毎日教室で顔を合わせているのに、チャンスはたくさんあるはずなのに大事なところで足踏みして踏み込めない。
だからこうして屋上まできて一人で反省会をするの。でも、その反省は明日に活かせずにまた一日が終わる。
私は毎日日記をつけるようになった。
心の中ではもう蓋をして置けないから。
でもゴミ箱にも捨てられなくて
いつまでもカバンの奥に押し込んで
夜になったらぼろぼろの船で後悔の海に航海しに行って迷ってそのまま眠るの。
もうそんな毎日が嫌で文字にして残ることにしたの。
ふぅちゃんは日記って素敵だねって言ってくれたけど中身は全然良くない弱いものの独り言。
亜紀は今日も敗北しましたよ。ふぅちゃんもいつかこんな気持ちを知るのかな?
ふぅちゃんの恋はうまくいくといいな。
10/17/2023, 9:44:00 AM