『またいつか』
「もうこんな時間だね...」
沈んでいく太陽を見ながらあんたは話す。
特にすることがなかった俺を拾っていろんな所へ連れ回した。
服屋にカフェ、そこら辺をブラブラ歩いて
最後は高いところから沈んでいく夕陽を見ている。
インドア派な俺からすればオシャレなんてわからないしちょっと高めなご飯を食べるよりかは
カップ麺を食べた方が効率が良い。
眩しいだけの太陽を見て何が楽しいのか
あんまりわからなかった。
そんな俺といて楽しいのかと聞いてみると
キョトンとした顔で
「そんなの楽しいに決まってるじゃん。
私のわがままに全部付き合ってくれるの君くらいだし。」
夕陽に反射して笑顔がより眩しく感じる。
「俺なんかで良かったらまたついて行くよ。
捻くれもん連れて楽しいならね。」
「うん!またいつか!」
外はつまらん。けどこいつに振り回されるのは悪くない。
こいつといると世界が眩しくなる気がする。
きっと夕陽のせいだろうな。
語り部シルヴァ
7/22/2025, 11:04:41 AM