彼が
ほしとりにいくと言い出した
『星鳥によろしく』
なんだよ、それ、と彼は笑った
『うまく撮れたら、見せてくれよ』
まかせろ、と彼は
見慣れない道具を担いで
意気込んで出掛けていった
それっきり、帰ってこない
彼は【星を採り】に行ったのだ
ここを出るときには、
もう、僕より狂ってた。
↦↦↦↦↦↦↦↦↦↦[それからそれから]
星採りは帰ってきた
もうむちゃくちゃ
腕は網とくっついてるし、
目なんか7つもある
『存外変わったじゃあないか。
星はトレタかい…?』
すると彼は得意そうに、
星は採れるかどうかではなく
採るか採らないかなのさ、と言った
彼の7つの瞳はキラキラと輝き
急に僕の方が化け物のような気がした。
[ホシガアフレル]
3/16/2024, 3:01:17 AM