宮平和実

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「タイミング」

 私は、ハイタッチのタイミングがいつも合わない。
 親友と練習したが、やはりうまくいかず、相手よりワンテンポ遅れてしまう。
 そのうち、私の個性だという事になった。
 部活の試合で勝った時、ハイタッチをしたが、やはりタイミングが、ずれた。
 親友は、笑いながら、言った。
 「やっぱりタイミングが、ずれるけど、これはこれでいいよ。やったね!試合に勝ったよ!悲願の優勝だ!」
  親友の頬に嬉し涙が流れた。
 「うん!嬉しいね!優勝だー!」
 私は大きく頷きながら、笑顔になった。
 私も嬉しいという感情が溢れて、嬉し泣きした。
 親友と私でハグをした。
 涙で前が見えない。
 心に、明るい色の大きな花が咲いたような気がした。
 
 

7/29/2025, 3:30:50 PM