誰よりも、ずっと
突如吹いた風に乗って桜の花弁が空へ舞った。
いつの間にか私の目の前に君がいた。
左頬にえくぼを作りながら私を見つめている。
どうしようもない私をその眼差しで灼くようだった。
あなたが明日もいるという確証は何処にもないのにあなたがいる今に安心している自分が嫌だった。
あなたの美貌なら私以外の人と幸せになれるはずなのに私と共に生きていることが不思議で不安だった。
それでも、虚勢を張り私を偽ってきた。
恥に塗れカッコをつけひきつった笑いをした仮面を着けてその場しのぎを繰り返した。
自分を隠したら何処へ隠したか忘れ自分らしさを見失った。
でも、あなたが笑う姿に私を見つけられるような気がした。
私は誰よりも孤独だと思う。ずっと一人で生きるしかない。
でも、あなたを同じような道へ誘うのは気が引けるのです。
だから、あなたはあなたの道を歩んでほしい。
私の恋を無かったことにしても良いから生きてほしい。
私はあなたへの愛を切り崩しながら息を繋ぐから。
今まであなたと過ごした時間は果てしなく永く、瞬きをする間くらい短かった。
あなたの好きなところを挙げていけば桜の木を作れそうです。
毎年桜の咲く頃にはあなたを思い出して涙を流すでしょう。
いや、毎夜あなたのいないベッドであなたの温もりを探します。
だって、誰よりもずっとあなたを好いていたのですから。
4/9/2026, 2:54:10 PM