みりん

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たまたま見たテレビに、
桜が映っていたから、
ただ外に出た。

外は久しぶりだった。
外に出たくないわけではなかったのだが、
変化を起こすのが怖くて、
逃げ続けていた。

桜が咲いたのがいつなのか、
全く興味がなかったためわからないが、
今は咲いているだろうか。

ただ、外に出た。

思えば家の近くに桜なんてないのに。
なんて馬鹿なことをしたのだろう。

しかし私の目の前には、
決して鮮やかではない姿で、
けれども確実に、
桜の花びらが流れてきていた。

「桜散る」

僕はこの無色の世界を守ってきた。
誰にも踏み込まれないこの世界を。

ここは僕が唯一安心できる場所で、
同時に僕の全てだった。

しかしこの頃、
雨が降ったり、
日が照ったり、
風が吹いたり、
僕の世界が濁りだした。

誰もこの世界には踏み込んでいない。

なのにどうしてか。
どうして僕の、僕だけの世界が、
こんなにも揺るがされているのか。

それはきっと、
僕が出ていこうとしているからだろう。

無色の世界では、僕が何か、分からないからだろう。

「無色の世界」


「書く習慣っていうアプリやってる人おいで!!!!」
というオプチャの管理人です!!
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待ってます〜!

4/18/2023, 12:06:36 PM