あの日の景色を思い出す。
なんて名前かすら
分からない虫が鳴いてて
暑くて太陽が出てた。
外国のようなところで
お城の見える丘。
日本離れした街並みは
中世ヨーロッパ風で
ここが日本じゃないって
よく思い知らされたものだ。
私は何故かここにいて
何故かこの世界に惹かれた。
魔法が存在していて
討伐などでお金が稼げて
旅人が山ほどいる世界。
私は1から魔法を学び、
風の魔法を習得した。
風は便利だった。
下から吹かせれば飛べるし、
音速を超える風を作れば
攻撃もできるし。
そして私は旅に出た。
前の日本では
夢を見ることしかできなかった旅。
家を持たずに毎日どこかしらへ向かう。
前は家があったし、
どこかホテルで毎日泊まることができるほど
金銭的な余裕がなかったから、
広く低い鳥かごを出た気分で
私は討伐依頼を受けつつ
どこかへ進んだ。
服はいかにも魔法使いっぽい服で
杖も長く地面につくか、つかないかぐらいの
私好みの格好にした。
私自身を好きなように
求めていた格好にできるなんて
夢みたいでとても嬉しかった。
"Good Midnight!"
それなのに
あれが本当の夢だったなんて!
私が学ぶことを
自主的に行ったこと自体、
なんかおかしいなと思ってたけど!
今でもあの世界にまた行きたいと思う
あの日みたいな暑い太陽の出ている日。
7/8/2025, 11:20:32 AM