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大空


「井の中の蛙大海を知らず」という言葉があります。この言葉にどんなイメージがありますか?視野が狭い?世間知らず?ひとりよがり?といった感じでしょうか。
私、昔からこの言葉に違和感がありまして。確かに井戸の中は狭いよ。でも生まれてからずっとそこで暮らしている蛙は果たして視野がせまいのかと。世界の全ては井戸ならば蛙は世界を精一杯いきてるのではないか。井戸は幅は狭いけど、深さがあるのではと。

大人になってからこの言葉の続きがあることを知りました。
「井の中の蛙大海を知らず。されど空の青さを知る。」
これ諸説ありまして、あとから付け加えられたとの事ですが、なんか素敵だなと。
狭い世界だけど深く突き詰めていくことも悪くないと思わせてくれる。
そっと想像してみる。井戸の中から上を見上げると様々な青を見せてくれる空。丸い空の色に蛙は何を思うのだろうか。まるで私達があえて小さな小窓から庭をみるように、空の深さを感じているのかもしれない。広い空を知る私たちよりも深く。

12/21/2022, 11:26:43 AM