郡司

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4月の言葉、「春爛漫」。私の暮らす街では少し遅れて来る。ここ数年の気候は「調子外れも甚だしい」ので、早いか遅いか、予測しにくくなっている。

どの家の庭も花、花、花、花…と、あちこちで花が溢れていたのを確かに見たのは、上の子が生まれた1週間後だった。いつになく強い生命感に充ち満ち、どの花も“吾こそは”という鮮やかさで、まさに「咲き誇って」いた。

通常、この土地では雪解けが終われば、5月中旬にまず桜が咲き、続く下旬に春らしい暖気を待ちかねたように他の花々が皆一斉に咲く。モクレンも他の花達と一緒に咲く。ちなみに梅は居ない。気候が合わないのだろう。

ここ数日は、初冬に南へ渡って行った白鳥達が、ぼちぼち帰って来ている。三年前から飛行ルートが北北西へ300メートルほどズレた。それまでは必ず、私のすみかの真上を飛んでいた。渡り鳥は正確に地球の磁力線に沿って旅するから、磁場の状態が大きく変動したと思われる。真上じゃなくなって、すこし寂しい。

咲き出す花々のアグレッシブネスにあやかれるのはもう少し先だ…。そのかわり、変な風邪みたいなものがぽつぽつ聞かれる。とても中途半端な、しかし不快な体調不良をあらわすものだ。自律神経も調子を外すこの春、皆さん御自愛くだされ。

4/10/2024, 1:32:15 PM