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パパの寒季
ママの暖季
長女の桜琥
次女の千夏
三女の秋華(私)
四女の未冬
私達四季家は代々四つの季節を守る役目をしているそうだ。
私は秋を纏わり、春と一緒に活動するもの
夏は冬と一緒に活動するもの。
しかし、四季を纏わり能力を高める代償に黄泉には行けないと言われている。
そう。ようは死に戻りだ。
そんなことを語り継がれているが、今年はたまたま『黄泉への入口』がひらいてしまった。それは黄泉の国には逝けるが心は堕ちて朽ちてしまう。目の前で大事な人を殺され、それに留まらず休ませてもくれない。1000年に一度の『四黄鬼大戦争』
姉2人と妹と両親2人が殺られた。
桜琥は私を庇って桜の大弱点の冬の息吹をかけられて体が徐々に腐っていった。
千夏は未冬と一緒に行動していたが、千夏が春の這胃僓蟲に喰われて死亡
未冬はそれに怯え「私は死にたくないんだっ!」と混乱し味方兵を逆殺それを黄泉王に気に入られ魅入られた。そして未冬は王の意思に抗えず、どこが折れようと千切れようとお構い無しに全てを壊そうとしていた。
私は三六ばあちゃんから聞いた話を思い出した。
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『秋は昔から1番強いとされてるんだ。』
「でも…でも…しゅうは負けてばっかり…。しゅうは生まれるべき子じゃないんだ。」
『どうしてそう思うんだ。秋華は強い。秋は春風の息吹、夏の忘れ物、紅葉の舞、冬の予兆を全て使える。四季を食べるんだ。』
「食べるってなぁに?」
『後でわかるさ。私の姉さんも秋琥に喰われて泣いたけどな。』
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今ならわかる。姉と妹の肉を喰らえということだ。私は桜琥が腐り切る前に心臓を見つけて喰った。桜琥はまだ死んでいないらしく、
「あ゛ぁ゛ぁ゛…」
と生々しい声を出していた。
這胃僓蟲は心臓が食べれないので千夏の心臓をそのまま喰った。
未冬はもう支配から逃れてくたりと倒れていた。胸に手を置くと“とくんとくん”と弱々しいが生きていたので心臓を掘り出して喰った。未冬もまだ死んでないので
「ねぇざ…たす…けぁ゛ぁ゛う゛-」
と言っていた気がする。
私は全てを食べて最強。いや最狂になった。
鬼餓になっていた。私は食べすぎた。
私は100年生き続けた。そして私は黄泉の国を無理やりこじ開け入った。
あの頃の私とは考えられないほど強い。
私は閻魔の前に行った。
判決は無限生。
私はその時は嬉しかった。ずっと血肉を食えると。
5/24/2024, 11:02:40 AM