「あらあら、まあまあ」
手元にある何千枚もの手紙を、彼女は嬉しそうに眺めていた。
彼女のもとには、毎日子供から大人まで、様々な人からの手紙が届く。それを日がな一日眺めるのが、彼女の日課である。
「今日も素敵なお手紙ばかりねぇ」
じっくり一枚一枚、彼女は読んでいく。
どれだけ時間がかかっても、届いた手紙は全て目を通す。そうして、全てに目を通し終わったら、彼女は外に出る。
「それじゃあ、叶えてあげましょう」
彼女は、夢の神様。素敵な夢を叶えてあげるのが、彼女の役目。
今日も彼女のもとへ、『神様へ』から始まる夢の手紙が届く。
4/14/2024, 1:23:07 PM