「まだかな……」
可愛らしい雪がはらはらと降る外で、私は体をふるわせて友を待っていた。
私の後ろには、巨大なクリスマスツリーがある。まだクリスマスではないものの、商店街の真ん中であるここは、色んなお店でセールをやっていて、人が沢山集まっている。
そんな商店街の近くには、新幹線の駅がある。もうそろそろ、駅に着くとついさっき友から連絡が来た。
「にしても、久しぶりだなぁ」
夏、絶対に遊びに行くねと言っていた彼女だが、結局バイトやら大学やら発表会やらで忙しそうで、会うことは出来なかった。
でも、そんな彼女を見兼ねたのか、彼女の恩師が、2週間ほどの冬休みをくれたとのこと。
そして、彼女は私に嬉しそうに
「冬は一緒だね!」
と言ってくれた。
「……冬は、一緒に」
鍋をつついたり、家でゴロゴロしたり……あ、久しぶりに一緒にゲームもしたいなぁ。そうだ、鍋は彼女の好きなおでんにしよう。きっと、喜んでくれる。
私は、きっと寒さで強ばってた顔を、ゆっくりと緩めた。
12/18/2023, 11:19:04 AM