イオリ

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I LOVE...

 仕事終わりで疲れていた。帰りの電車でふたり並んで座った。

 しばらくすると、年上の女上司が僕の肩に頭をのせた。小さな寝息が聞こえる。そのまま構わずに、僕も静かに目を閉じた。

 二駅ほど進んだところで、車輌が軽く揺れた。同時にふたりとも目を覚ました。

 ごめんなさい、さっきまで自分の頭をのせていた僕の肩を、彼女が慌てて手で拭った。

 いえ、大丈夫ですと僕はいった。
 
 そこからもう一駅超えたところで、再び肩に重さを感じた。ちらっと目を向けた。彼女の顔がある。今度は目は開いたままだった。

 大丈夫なんだ、彼女が小声でいった。

 うん、大丈夫と僕はいった。

1/29/2024, 9:58:38 PM