天に昇っていく煙を眺めていた
煙突から真っ直ぐに立ち昇る煙
その煙が、少し揺らいだ
髪を乱す風にのって
足元に落ちる一枚の落ち葉がはらり
側には紅く染まった葉っぱで飾られた
紅葉の木が一本
鮮やかな色のその紅葉の木は
風に吹かれて落ち葉を散らす
それらが安っぽく散っていく様は
とてもとてもよく泣ける
使い捨ての涙を流すことを
私は強く望んでいる
私から切り離された空想で
私から切り離された現実で
何かの今日が消される度に
私の今日が息をする
「−枯葉−」
2/20/2023, 3:45:06 AM