届いて.....
密かにしたためた文が、ついに文庫本一冊ぐらいの厚さになったから、思い切って出してみようなんていう頭の悪い発想が浮かんだ。字が特別上手ではないし、綺麗な言い回しや言葉は使えていないかもしれない。だけど、ちゃんと全部自分の言葉で、見てて恥ずかしいぐらいに真っ直ぐに、伝えたい思いを余すことなく伝えている。だけど、もはやこの量なら狂気さえ感じる。ただ純粋にあなたへの感情を綴っただけなのに、受け取る方は勇気がいるかもしれない。だから、もう全てを捨てて単純に伝えることにした。
「好きです。」
「えっ、私も好き。」
なんだ。たったの4文字で、たった1秒で、伝わった。呆気ないからか、やっぱり嬉しいからか、なんとも言えない笑みを浮かべた自分に彼女は微笑んだ。
7/10/2025, 9:36:11 AM