題明日に向かって歩く、でも
明日に向かって歩きたい。
あなたと一緒に。
でもあなたは全然私の方見てない。
隣にいるのに隣にいない気がする。
あなたが見てるのはいつも私以外。
だから寂しい。
でも、あなたといたい。
好きだからね。
好きな気持ちは理屈じゃないから。
だから厄介だって思う。
こんな気持ちなければさ、とっくに離れてるんだよね。
ジロっと隣で他の女の子にデレデレしてる彼を睨む。
「どっち見てるのよ?!」
「いや、なにも見てないよ、なにいっちゃってんのかな~?!」
軽い返答。
こんな感じで答えてるけどさ、何回浮気発覚したと思ってるの?
くやしい。
悔しすぎる。
なんで好きなんだろう。
私の気持ちにすらトゲトゲした気持ちを向けてしまう。
だって報われなさすぎる。
彼が私の事好きなら、思っていたら幸せなんだけど。
一方通行すぎるんだもの。
彼が見てるのはさ、私以外の女の子達なんだもの。
でも、別れられない。
⋯好きだから。
これって呪いに似てない?
全然楽しくないのに、辛いのに、やめられない。
「なぁ、これ、こないだパチンコの景品で買ってきたんだけど」
そう言いながら、思いついたように彼がポケットから私の好きなマスコットのキーホルダーを出す。
「えっ?これ、私が好きなのじゃん」
私が声を弾ませると、彼は笑う。
「だろー?俺ナイスって思ったわ、この景品見つけた時、やるよ」
「ありがと~」
どうしよう、嬉しい。
私の好きなキャラクター覚えててくれたんだ。
私の心は一気に天まで舞い上がる。
さっきよそ見してたことなんてどうでも良くなる。
⋯分かってる。分かってる、こんな感じだから私は彼から離れられないのよ。
⋯でもさ、考えてみて、恋は盲目って言うでしょ?
まさに今私は盲目状態。
いつか目が覚めるまで、こうして彼の傍にいることをやめられないのよ、きっと。
1/20/2025, 10:18:48 AM