今日は彼と、大きな街でデートをしている。今の私たちは静かなところに住んでいるのだが、元々は都会に住んでいたので、賑やかな雰囲気が懐かしく感じる。
「今日はたくさん楽しもうね!」
「はい!あなたが望むなら、どこへでも連れて行きますよ」
街に到着したのがお昼近くだったので、まずは飲食店を探した。オシャレなカフェや、本格的なイタリアンまで様々なお店が目を引く。お店が混んでしまう前に、早めにお昼を食べようと思った私たちは、昔ながらの小さな純喫茶に入った。
「いらっしゃいませ。二名様でよろしいでしょうか」
内装もシックで落ち着いており、店員さんに案内された私たちは、ふかふかの赤いソファに腰掛けた。街の賑やかさに対して静かな店内が安らぎを与えてくれる。
「街中にも、こんなお店あるんだね」
「そうですね、こういう喫茶店に俺も憧れていたので楽しみです」
私たちは定番のナポリタンと、飲みたかった紅茶、デザートに固めのプリンを注文した。待っている間、次はどこに行こうか、何を買おうかなど、今日の予定をたてていた。するとあっという間に、店員さんが料理を持ってきてくれた。
「ケチャップの匂いがとても美味しそう~!」
「ふふ、早速食べましょう」
私たちは窓際の席で外の賑やかな様子を眺めながら、どこか懐かしい味のする料理を頬張っていた。
テーマ「街」
6/11/2024, 10:52:07 AM