かたいなか

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前々回から続いたおはなしも、ようやくおしまい。
「ここ」ではないどこか、別の世界に、「世界線管理局」という厨二ふぁんたじー組織がありまして、
前々回のおはなしと、前回のおはなしにおいて、
赤いキツネのレストランのオーナーが発注した
4段スタイルのスイーツ盛り合わせが
忽然と姿を消してしまって大騒動!

犯人は全員特定されて、
経理部、環境整備部、収蔵部に法務部と、
あっちのお嬢さん、こっちのハムスター、そっちの魔女のお婆さんが、連行されてゆきました——
——どこに?

と、いうところから、今回のお話のはじまりです
が、
その前に総務部総合案内課の受付嬢と、
環境整備部空間管理課の局員を、
前回投稿分のおはなしでハブっておったので、
まずは、彼女たちを連行するところから。

「見つけたぞ。最初の犯人と最後の犯人。
空間管理課の黒ヤギと、総合案内課のコリー!」
赤いキツネのレストランの、開店時刻が刻一刻。
探偵役とも言える法務部局員にして、レストランのオーナーがスイーツ詰め合わせを発注した本人の、
カラスがびしっ!人さし指を突きつけました。
「黒ヤギがレストランの裏口の、鍵をピッキングしてケーキをつまみ食いしようとしたところに、
酔っ払ったロシアンが来て、他の連中も来て、最終的に残ったスイーツを全部コリーが持ってった!」

さぁ、カンネンしろ!
発注がパーになった探偵役にしてスイーツの作成者、カラスはふたりを拘束すると、
彼女たちを他の犯人と同じ場所に、ポンポン!
連行してゆきました。

「Oh!チョット待てくだサーイ!
確かにワタシ、カラスさんが作ったケーキ食べたくて裏口ピッキングしたけど、ロシアンさんのせいで1個も食べてマセーン!」
「わわ、私だって、3個しか食べてない!
アレをほぼほぼ9割食べたのは、子供たちだ!」

「はい黙ってー」
「ぐぇっ」
「あをん」

ポンポン、ぽんぽん。
スイーツ盗み食いの犯人が連れてこられたのは、
開店準備で賑やかになってきた、赤いキツネのレストラン、そのスイーツ専用の厨房。
「さぁ開店まで1時間切たよ!ビシビシ働くネ!
無銭飲食した分、キッチリ仕事するネ!」

カラスが作ってキツネに納品したスイーツセットの代わりとして、
経理部のロシアン、環境整備部の白ヤギ、収蔵部のアンゴラに法務部のハムスターズと、
それからレストランの近くに住む子供たちが、
こねこね、ぱんぱん!
新しいスイーツセットを、作っておりました。

「おほしさま、できたー!」
「あら小さな飴玉。デコレーションに丁度良いわ」
「でこれーしょーん」

さらさら、ぱらぱら。
そろそろお題を回収しましょう。
まだ固まっていないクッキーのアイシングや、
プニプニぽむぽむ柔らかいお団子は、
小さな飴の飾りの星に包まれて、キラキラ。

星に包まれて輝くクッキーとお団子と、
それからキューブケーキの数種類は、
それぞれ、完成した順番に、並べられてゆきます。
「コレは、間に合うヨ!最初はどうなるかと思たけど、なんとかなりそダヨ!」
最初はどうなるかと思ったキツネのレストランのオーナーも、今ではとっても上機嫌。
「年末サービス、ちゃんとできそうダヨ!」

飴の星に包まれた、最後のアイシングクッキーを飾って、4段構成のお菓子盛りはとうとう完成!
最初のスイーツセットを盗み食いした犯人たちは、
激務で疲れてはおりましたが、
ようやく重労働から開放されて……

「『開放』?ごめん、もちょっと続くよん」
はいはい、手伝ってくれた子供たちは、ありがとね、ありがとね。ご褒美貰ってってね。
自分のスイーツを盗み食いされたカラスは、珍しく黒い顔して言いました。
「一応3個の選択肢はあるんだけど、
ヤマカガシさんとこで治験に参加する刑と
奥多摩君と一緒に新年滝行に参加する刑と
カモシカ君と新年用の電飾早替えサポートの刑
どれが良い?」

はい、拒否権無いから、それぞれ選んでね。
星に包まれてあるアイシンククッキーをひとつパクリ、味見してカラスはニヨニヨ、
静かに、宣告しましたとさ。

12/31/2025, 8:47:56 AM