「コーヒーが冷めないうちに」
君はいつも、苦いからってコーヒーにたくさんミルクを入れてた。
僕には分からなかったな。なんでそんなに甘いのが好きなのか。
目の前には先ほど入れたコーヒー。
いつもと違うのは、その隣にミルクがあること。
数分考えてミルクを入れる。
黒いコーヒーに円を描くように白が広がる。
手に取るとやっぱりまだ熱くて。一口飲むのを躊躇ってしまう。
口に入れると広がる甘さに顔を顰めた。
それと同時に君の顔が浮かぶから、余計顔に皺が出来る。
ああ、やっぱりミルクなんて入れるんじゃなかった。
9/27/2025, 3:42:36 AM