乾いた葉残が廃れた道路の上を吹き抜けたから風に音すら無くして散らされる。行き交う人々は皆、厚着に身を包みまるで寒さなど知らないようだとその足取りを見送った。見上げた木々の彩はまだ失われてはないようで。黄金を纏うその様になんだ、まだ冬は来ていないのか、と小さな姿は小道へと静かに踵を返すのだった。
11/29/2022, 10:51:53 AM