"雲り"雲の切れ間から光の帯が放射状に降り注ぐ。光芒、天使の梯子と呼ばれる現象だ。海辺の街に行った際、辺りがまだ薄暗い早朝に見た事がある。黒い海面に光が真っ直ぐ落ちる様は、その場所だけに舞台のスポットライトが当たっているようで。あの光の下にはなにか不思議で特別なものがあって、今まさに物語が始まっているんじゃないか、と。柄にも無くそう思ったのは、きっと、幻想的な光景を前にして浮かれていたからだろうな。
3/23/2025, 2:53:04 PM