冷たい風が開いた首元を撫でる。思わず身震いをして、肩を竦めた。感覚のない指先が、貴方の体温を求めている。寒空の下に晒された頬は、貴方を想うと熱を孕む。悴んだ足は、今にも貴方の元へ走り出しそうで。白い息を吐き、貴方の名前を呼んだ。寒さを理由に、貴方の熱で温めてもらうの。冬のはじまりは、貴方の胸の中で迎えたい。
11/29/2024, 6:46:48 PM