家路の足取り 今日も夜更けの真ん中にいた
もう何回目かは数えてはないけれど
同じような順番で 同じ声が唄っていた
「いつも」を構成する交差点
ハンドルの持ち方だけが雑になっていく
相変わらず誰かが漕ぐ車輪の、微かな反抗に出会う
くだらない信号機の少し上
おぼろげな月が飽きずに浮かんでいた
科学が、その満ち欠けを暴こうとも
ひと時の文学に、I love youとして使われようとも
人類の大きな一歩が、誰かのフェイクであろうとも
夜を告げる その役目を
僕の存在とは関係なしに 滞りなく続けるだろう
少し汚れた窓ガラスの向こうから
10/5/2025, 2:59:49 PM