苦楽を共にしたたったひとりのひと。
俺たちにしか共有出来ない感情がそこにはあって、何人たりとも侵攻は出来ない。彼は最初から俺の特別ではあったけれど、これほどにまで唯一の人になるとは思ってもみなかった。
彼が俺のことをそんなにも思っているとは思わないが、今も隣にいるということは、そんなに外れていないのだろう。
願わくば最後の最後まで添い遂げたいものだ。
あいつが俺を心配していると方々から聞くようになった。
どの口が、と思う。倒れたのはお前の方だ。
俺に何かあったらまるでどうにかなってしまいそうな様子だと聞く。まったくお前だけみたいに言ってくれる。
お前が仕事に穴を開けたとき、気が気でなかったのは俺の方だ。代役を務めなければならなかったこともあり、どんなトレーニングよりも疲労した。
お前の不在でお前の存在の大きさを知らせないでくれ。
やり遂げるから、お前の思っているような心配は起きないから、一番近くでーー
ふたり
8/31/2025, 2:54:05 AM