紫雨

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私には大親友がいました。その子はいつも明るく、私とずっと一緒に居てくれました。しかし、ある日突然その子は私の前から姿を消しました。

「ねぇねぇ!はい!これ」そう言って渡されたのは、1本の黄色いペンでした。まだ幼かった私は何故、字を書けるようになったばっかなのに、ペンを渡してくれたのか。意味がわかりませんでした。今でも大切に持っています。
そして、その子はよく私にお手紙も書いてくれました。明日の遊ぶ約束や、大好きなど、私からしたら、たわいもない言葉だってけど、彼女からするとどれだけこの言葉は重かったのだろうと、今でも考えます。

そんな彼女ですが、実は父親からDVを受けていました。
私は、全く気が付きませんでした。当時小学生2年生の私は、彼女に裏切られたと感じていました。

あれから十何年。今彼女は何をしているのだろう。
私の心の親友枠はまだ彼女のまま、時が止まっています。
答えがない考えを、今でもたまに私は考える。
もう一度会えたら聞きたいなぁ……私、貴方の最高の親友になれてたかな?

9/16/2025, 5:14:51 PM