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ミッドナイト


音のなる靴で 夜を歩いたの

その日はなんだか風が心地よくて

景色はやけに明瞭で

私は紙束を抱え 誰もいない道を歩いたの


どこがで 水の音がしたの

その音はなんだか一面に広がって

波紋はラグを起こすことなく

見えた月は 人生でいちばん綺麗に見えたの


誰もいないのにね

誰も


どこかで 無人の駅を見たの

その暗い世界には私一人で

紙の束はただの荷物で

水の上に 線路みたいに惹かれたの


届けられなかったのね

何も


やけに明瞭に見えたのよ

月が

1/26/2024, 4:15:01 PM