眠り子

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夏草

夏が来ると必ず思い出す
青々と輝く草原を走り回りながら遊ぶあの子を
私の名を呼びこっちを見て笑う姿を

目を閉じるといつだって思い出す
何十年、何百年経ってもこの心に
あの子の成長を見守り支えた日々が積もっていく
 
でも、人間と私の一族は寿命が違ったから
別れは避けられなかった

私_ソリトゥーディニスが孤独の魔女と呼ばれるようになるずっと昔の話である。

8/28/2025, 12:00:49 PM