幼い頃に『カラフル』を読んだ。内容は覚えていないのに、なんとなく好きだった事は覚えている。
その頃に好きだった話といえば国語の教科書に載っていた話がぽつりぽつりと浮かんできて、けれどそれを誰が書いたかとか、どんな話だったかとかは曖昧だ。
たとえば先生と手のひらが印象的だった話、綺麗な空と歩道橋が印象的だった話、コンビニと傘の話は国語じゃなくて道徳の教科書だったかもしれない。交通事故を起こしてしまった青年が、何年にも渡って給料を遺族に送る話はなにか曲の詞だったか。勉強はあまり好きではなかったけど、学年があがって新しくなった国語の教科書のページを捲るのはどきどきした。
国語の教科書って大人が個人で買えるものなんだろうか。一冊の本ではなく、たくさんの話が部分的に載せられた真新しい教科書をまた手にしてみたい。
5/1/2024, 1:26:21 PM