『月夜』とある月夜の晩でした。きらきら、ふわふわ、と何かが飛んでいました。泣いていたおんなのこは空を見上げました。空を蝶たちが飛んでいきました。淡藤色の、硝子のように脆そうな蝶でした。 “いっしょにいこう”と蝶たちが呼んでいる気がしました。ああそうだ。わたしは、もう____。気が付けば空は何十羽もの蝶に覆われていました。おんなのこは蝶たちに連れられて空へ昇っていきました________。
3/7/2024, 11:42:23 AM