目に見える失敗よりも潜在的な顧客を逃す方が圧倒的に罪深い。
秋冬はアパレルショップで服を見るのが楽しい。大きな鏡に映る姿は「そういえば自分はこんな見た目だったな」と再確認させてくれる。妄想先行で茨道を歩く隣には何の障害もない舗装された道が用意されていることを思い出させてくれる。でもそんな気分は長続きしない。
「贈り物ですか?」
アパレルショップの店員が話しかけてくる。
なーに?せっかく楽しく服を見てたのにボクが着るとは思わなかったの?「ただ見てるだけです」笑顔で返す。心の境界線を超えてきた。
ちょっとグサっときたなー。せっかく可愛い服があったのに、そんな風に言われたら自由にコーディネートを楽しめないじゃん。あーあ、そこの大きな姿見に持っていって合わせてみたかったな。
絶対にこの店には投資しない。トラウマがついた服は可愛くない。
題『心の境界線』
11/9/2025, 7:47:44 PM