N 短編小説書きます

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「ついてない人生」(お題:0から)5枚目

ゲームだと、自分で納得行かなかったらリセットできる機能がある。それがすごく羨ましく思う。
だって、嫌なことあったらまた最初からに出来るんだよ。
あーー羨ましい!!!と思いながら学校に向かう。

ホームルームが終わり、休み時間
「てか、一限目何?」
そんな男子の声が聞こえた
「テスト返しやん、、」
「うっわ!!ぜってー赤点やん…」
「勉強しとけよwww」
多分私も赤点。と思いながら空を見ていたら
キーンコーンカーンコーン…チャイムが鳴った
「起立、礼、着席」リズムよく挨拶が始まり終わった。
先生は、私達なんて待たずにいきなりテストを返し始めた。
「安藤〜、小栗〜、伊藤…」

「笹原〜」
どきっとし席を立った。
「ありがとうございます…。」
みたくもないさっさと捨てちゃいたいテストの点数をちらっとみた。
14点…。赤点だとは思っていたけど…、なんか悔しい。

先生は全員の名前を呼び終わった。
口開いたと思えば
「30点以下は、放課後居残りなー」
最悪…なんて思いながらテストをしまった。

放課後_
「これで全員か?じゃあ始めるぞー。問一のここから〜…」
あーめんどくさ。そう思っていたらいつの間にか寝てしまっていた。

「ら…!!さ…は…!笹原!!!!」
やばっと緊張が走る。
「何寝てんだよ?」
「すみません、」
「毎回赤点取って、よくそんな態度でいれるな?14点が。親に連絡しとくぞ??」
…は?
周りがざわつく「えっ、俺より低いやん、」「まじ?w」…そんな聞きたくもない声が聞こえてくる。
よく分からない感情になって
「…、先生おかしいよ。赤点とる私もおかしいけど人の点数をばらす先生の方がよっぽどおかしいよ!!!!!」
私が叫ぶと周りがシーンとなった。
「いやいや、毎回赤点とってる上に寝てるお前の方がおかしいだろ!?」
「ねえ、先生向いてないよ?とっとと辞めちまえよ!!あんたに点数つけるなら0点つけるのも勿体ないわ!!!!」
私は、そう言って教室を飛び出した。後ろからあいつの声が聞こえる。
耐えきれなかった。私の人生めちゃくちゃだよ、
「きっと家に帰ると怒られるんだろうな、」そう呟きながら海に向かった。

赤く燃える夕日が海に反射してとても綺麗だった。なによりも。
砂浜に座った。そうして息を殺して泣いた。
「リセット…したい…」そう言うと誰かの声が聞こえた。

「先客?あたしの他にいるとは!」明るく優しい声
「…。」
「なに、どうしたの?」
「大丈夫です、」
優しい声が私の心を少し癒してくれた。
「話してみて。」
感情に任せ私は一連の事を話した。そして最後には、
「人生リセットしたい、」
少し間が開いた
「酷い先生だね、でもよく言い返せたじゃん!偉い!!」
その言葉が私を包み込んだ。
「でもなんであなたはここにいるの?」
「うーん、まあ私もリセット、、0から始めたくなってね!w」
少し考えた。
「じゃあ、一緒にやり直そうよ、もういいでしょこんな世界」
相手は驚いたような顔をしていた。
きっと否定されると思ったが相手の答えは

「いいよ。1人じゃ怖かったし、全部リセットしちゃお!!」
そう明るく答えた。

そうして私たち2人は、真っ赤に燃える夕日を追いかけに前に進んで行った。

2/21/2023, 2:41:48 PM