淡時間

Open App

もしも話は、もう飽きたかい?
タイムマシーンが欲しいかい?
もしもあったとしたら、
何時の誰に何したいんだい?
それとも見たい光景があるかい?

有り得た可能性に縋り、泣く今にさよならを?
はたまた、あの日感じた気持ちを、もう一度?
ああわかった。未知の何かにはじめまして?

ここで1つ聞きたくなる。
タイムマシーンを君に貸そう!と誰かに言われ、
あなたがタイムマシーンをもし使えたとして?
見たことを後悔するようなものを見たとして?
都合が悪い過去未来を見たとして?
あなたはどうする?どうなるんだい?
泣いてみるかい?怒ってみるかい?
笑ってしまうかい?
それとも、こう言うかい?
私は、今を、生きてる。
この過去があったから、今の自分がある。
もしその未来があるのなら、変えてみせる。
こんな出来事は信じない。信じたくもない、と。

いくら時間を司る機械を使ったとしても、
全員が望んだ結果が得られるとは限らない。

だがら私はこう考える。
あの日泣いた自分を、隠してはいけないのだ。
あの日笑った自分を、恥じてはいけないのだ。
あの日怒った自分を、悲しんではいけないのだ。
あの日から壊れた今を、歩まねばいけないのだ。
いくらでも分岐してしまう未来のために。

はたして、
所詮、空想の機械に、誰が、何を、求めるのだろう。

「今」を生きる人々も、
「過去」に縋る人々も、
「未来」に夢見る人々も、
等しく、皆、美しいのだ。

変えてしまった過去に、価値など、無い。
決められている未来に、価値など、無い。

それでも、
もしも、
タイムマシンがあったら、
あなたは、
どうしたい?

『もしもタイムマシンがあったら』

7/22/2024, 1:58:48 PM