生まれ育った家は林の隣に建っていたので、自分の部屋の東側の窓の外には大きな木々がたっぷりと生い茂っていた。
休みの日の午前中、ベッドに寝転んで窓の方に目をやれば、木漏れ日がキラキラと差し込んで、木々が風に揺れる度に少し緑がかった光が踊っている。
それはいかにも天然のサンキャッチャーのようで、いつまでもいつまでも眺めていることができた。
木漏れ日を浴びながら風に揺れるカーテンをつかまえて遊んでいるうちにいつの間にか二度寝をしたりして、時間が2倍程ゆっくりと流れているようなあの時間を私は確かに愛していた。
とてもとても、愛していた。
5/7/2025, 1:12:12 PM