春小豆

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わたしの心はどこか静かな庭の中にあって
そこは永遠にぽつりぽつりと雨が降る

庭に踏み込んで
わたしに傘を傾けてくれる人もいたけれど
腕がいたいと出ていってしまった

それに、冷たく濡れたわたしに傘なんて
いまさら差し出されても意味はない

ただ、貴方だけは違った
傘を差し出すわけでも
顔を拭う布を渡すこともなかった

この冷たさが君を苦しめているなら
いつか日が出てくるまでここにいよう

ただ隣で一緒に雨に打たれていた

この雨が降り止んだら貴方は
どこかへ消えてしまうのだろうか

日の光を見せたい気持ちと
失いたくない気持ちがせめぎ合う

勇気の出せないこの庭はいつまでも
静かに冷たい雨を降らせていた



いつまでも降り止まない、雨

5/25/2023, 4:17:34 PM