沙羅双樹

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私は母から食べ物の好き嫌いに関して「好き嫌いがあるのはいい。だけど、食べれないのはだめ」と言われてきた。
確かに、大人になって会食の場などで「嫌いだから食べれません」とは言えない。
母の教えは正しいと思った。
これは、食べ物に限らず他のことにも言えるのではないだろうか。
人に関しても「好き嫌い」はあっていいと思う。「あの子はなんとなく自分と合わないから嫌い」「この子は一緒にいて楽しいから好き」
このようなことを心で思うのは自由だ。
ただ、それを表に出してはいけない。
あからさまに自分の嫌いな人を避けるのは良くないので、最低限の付き合いみたいなものは必要だ。
それにしても小さい子どもはいいなぁ。
「あれは好き」「これは嫌い」「あの子は好き」「でもあの子は嫌い」がはっきり言えて。
大人になるにつれて好き嫌いは複雑になっていく。嫉妬、恋愛感情なども絡んでくる。
子どものときのように純粋ではないから。いろいろ考えてしまうから。臆病だから。直接口に出して「嫌い」とは言えなくなる。
だから、みんな裏で言う。それが、俗に言ういじめというやつなのだろうか。
「相手の気持ちを考えて行動する」なんて、言葉だけ。
本当に相手の気持ちを考えて行動することがいじめを無くすことに繋がると思っているなら、
裏で言うのではなく、本人に直接「あなたのこういうところが私は嫌いなんだ。だから、こうしてほしい」とはっきり言えばいいのではないか。
直接はっきり言うことが問題なんじゃない。
その言い方が問題なのだ。自分の思っていることを自分の言葉で伝えれば、きっと、相手もわかってくれる…はず。

6/12/2024, 3:21:35 PM