『開けないLINE』
僕には今気になっている人が居る。
幼馴染の鈴奈 陽菜ちゃんだ。
僕は世間一般では『オタク』と呼ばれている。
だが、決して陰キャでは無い!
友達だっているし、一応クラスの人とも一通り話せる。
さて、話を戻そう。
僕、川津 流は、陽菜ちゃんに惚れている。
きっかけはとある昔の一コマだ
そう、この『陽キャ』の僕が虐められているくらい昔の事だ。
あの世に己の醜態を晒すバカどもの標的になった時、僕はやられっぱなしだった。
昔はよくて虐められていたものだ。
そのたびにお母さんに言って転園をしたり、園に問題がある場合訴えてもらったりしていた。
そんな日常のひと時、僕は例に漏れず虐められていたが、その日はちがった。
皆見て見ぬふりをするのに僕を助けてくれる子が居たではないか。
それが陽菜ちゃんだった。
僕はあの日初めて恋をした。
今でも覚えているよ。
8/14日なつの日だった。
僕の初恋記念日だ。
それから僕はお父さんに協力をお願いして、陽菜ちゃんについて徹底的に調べた。
好きな人の事は何でも知っておきたいよね。
1週間くらいかな?
調べた結果はあまり気の良い物では無かった。
陽菜ちゃんの妹が病弱で虐められやすく陽菜ちゃんが良く守っていたらしい。
その前例があり、陽菜ちゃんは僕を守ってくれたらしい。
「なんていい子なんだっっっ」
僕はつい叫んてしまったよ。
僕の愛する人はなんていい人なんだろう
それからも陽菜ちゃんに付いてのリサーチは欠かさなかった。
とりわけ何か出来事がある訳もなく高校生になった。
陽菜ちゃんを追って学校を決めたから、少し勉強はしないといけないが、まぁ問題ない
で、高校生になったからには、そう、陽菜ちゃんと付き合いたい。
どうするべきか、
できれば正攻法で行きたいな。まずはLINEから、、、
ふふふふふ、
先生を買収して陽菜ちゃんと同じ班になったぞ。
これで少しは交流が出来る。
早速声をかけよう。できるだけ自然に、、、
「陽菜ちゃんだよね?僕のこと覚えている?幼稚園が一緒だったんだけど、、、」
「えっと、ごめんなさい覚えてないの。」
ガーンッッッ
そうきたか。
ま、まぁ僕のことだからこんなことは想定内だ。
大丈夫、大丈夫、ふぅ
僕「そっか、残念。僕は川津 流(かわず りゅう)じゃあこれからよろしく。」
陽菜ちゃん「うんよろしく流くん」
まぁまぁ、第一コンタクトは問題無さそうだ。
これからLINEをゲットするぞ!!
陽菜ちゃん「そういえばこれから班として付き合うことになるからLINE交換しよう?」
僕「もちろん、いいよ」
な、な、な、なんとっっっっっ
こんなあっさりとLINEが交換できるなんて僕は神にでも愛されているのか???
あれから少しずつを深め仲良くなっている。
最近はよく2人でお出かけをしたりしたんだ(*^^*)
後数ヶ月で聖夜だ。
その時告白しようと思う。
その時までに計画を練らねば、、、、
そうして計画を建てていたある日、陽菜ちゃんからLINEがきた。
『私たち、付き合わない?』
僕は舞い踊り家中を駆け巡りたい衝動を抑えすぐにLINEを返した。
『もちろん』
ふう、ここまでが僕の愛する陽菜ちゃんと付き合える物語だ。
何?題材と1つも関係無いだって?
うるさいなぁ
せっかく僕の幸せな馴れ初めを教えてあげたと言うのに
あぁ、そうか、
僕を嫉妬しているんだな?
残念な事だ。嫉妬す、、、、
〔ここで文字は途絶えている〕
(愛のメモリー)
僕の愛の記録を書いていると衝撃的な事があった。
陽菜ちゃんのが学校一のモテ男と腕を絡ませキ、キ、キスをしているではないか、、、
最近はついに付き合えたため浮かれていて日々のリサーチはしていなかったが、、、う、浮気?
あのお淑やかで淑女な陽菜ちゃんが?
僕は認めたくなくて部下を使ってリサーチさせたが
結局陽菜ちゃんは浮気をしていた。
僕は結局LINEを開き一言
『別れよう、僕見ちゃった』
そう送った。
暫くして通知が沢山来たが僕はそのLINEを開け無かった。
これが僕の恋の行方だってさ。
開かなくても見える文字から目を逸らしたかったのに逸らせないのは何故だろうか。
彼女に渡そうと思ったペンダントを捨てれないのは何故だろうか。
今までの僕の人生の全てが消え去った。
あぁ僕は、、、
設定
川津 流くんはなんとなく分かるとおりお金持ちです。
陽菜ちゃんは悪い子では無いですが流くんを好きとかは無く結構できると玉の輿なため付き合っただけです。
LINEを送った後学校に行くと気まずいので学校の先生を買収して席を離させました。
先生も慰めてくれたそうです。
陽菜ちゃんも罪悪感あってか流くんと距離が空きました。
流くんは時間はかかりましたが立ち直り可愛い奥さんと幸せな生涯を暮らしましたとさ。
流くんの名前の由来は〔井の中の蛙〕→蛙→かわず→川津
流は流れるから流ですね
9/1/2024, 3:59:38 PM