深い深い海の底で、めんだこは、海の泡がひとつ、またひとつと、浮き上がっていくのを見ていた。
そこにおしゃべりなクリオネがやってきた。
「やっほー、めんだこさん、ちょうしはどーお?」
「…………」
「あのさあ、ぼくさ、すごいことできるんだよ。
みたい?ねえ、みたい?みたいよね?」
「…………」
「じゃあ、やるからね、みててね。」
「…………」
「バッカルコーーーン!!!」
「………………」
「………………」
クリオネさんはなんだか気まずそうになって、
「じゃあ、またね。」
と、どこかに行った。
ああいう時、どういう反応をしたらいいのかわからない………
だから、一人でいたいんだよなあ…………。
めんだこはまた泡が上がるのを見ながら、小さなため息をついた。
「だから、一人でいたい。」
7/31/2024, 8:39:01 PM