空を見て、思い出す。
かつての、もう忘れる事の叶わない、貴男方に先立たれた日のよう。
貴男方には、恩が有った。
でも、恩を返すことは叶わなかった。
その前に、貴男方は……。
分かっていた、覚悟していた、はずなのに……。
政とは、こういうものだと。
……貴男方を、助けたかった。
なのに、私は何も知らなかった、何も為せなかった。
どうして、貴男方が……死なねばならない。
……どうして、いつも、私は……何も、出来ないのだろう。
……どうして、いつも、私ばかり……生き残ってしまうのだろう。
嗚呼、貴男方に何と詫びれば、良いのだろうか。
2/25/2024, 2:22:45 PM