夕方のチャイムが鳴り響く。そろそろ帰らなければ、本を閉じて本棚に戻し、図書館を出た。赤く染まる西日を横目で見ながら帰路につく。
鳴り響く烏の声や急いで自転車を漕ぐ子供たち。もうこんな時間になったんだ、と独り言を喋ってしまった。誰にも聞かれていないよね。顔が熱くなった。
そんな事よりも色々な本を読むことができたな、とか。あの本の続きはいつ発売だっけ?とか。お昼のランチ美味しかった、とか。今日の他愛ない出来事を思い出しながら歩く。そういえば今の時間もかっこいい別の表現があった気がするなとか色々と考えながら、鞄を背負い直す。やっぱり知識ってあるほど面白いな。明日はまた別の本を読もうと、守れるかも分からない約束を自分とする。もう日が沈む。先程よりも雲が少なく、赤い光がなんだか眩しかった。
10/1/2024, 3:06:42 PM