一気呵成

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よく通う喫茶店で、珈琲を飲んでいると、
60代ぐらいの老人が話しかけてきた。

「あなたは、いつもひとりですね。」

「友達とかは、いないんですか。」

私は、読んでいた新聞を机に置いて、
その老人と話す。

「私は、静けさが好きなんですよ。
それに珈琲ぐらい自分のペースで飲みたいですしね。」

老人は言う

「私もその年の頃は、よく独りで何かしてましたが、この年になって、好きだった静けさが寂しさに変わりましてね。
人生の先輩といいますが、そこまで、私に力も何もありませんが、いとつだけあなたに
忠告を与えましょう。」

「人とのつながりは、万物よりも大事なものです。」

その日から、その老人とは、会わなくなった。

10/25/2024, 2:59:19 PM