AM6:00。君がいつも返信してくれる時間帯に既読すらついていなかった僕のメッセージ。
友達以上恋人未満。世の中にはありふれたどこにでもある関係性で幸せにやってる人も苦しんでる人も多い。僕はどっちかと言うと苦しんでいる方の人間で君に少しでも近づきたいっていう欲が今でも首を絞めている。君が友達以上の関係を築こうとする異性を酷く嫌っている事を知っている。だから君と仲良くなったきっかけが僕からの君の親友への恋愛相談だった事は今でも後悔している。
君は僕の言うことにはいつも笑ってくれるし、僕の相談もよく聞いてくれる。「いつでも連絡して」とか「なんでも聞くよ」とか社交辞令でも僕は馬鹿だから舞い上がる。君の恋愛事情についても知りたくて探ってみたけどタイプは僕とはかけ離れている存在だった。
『髪が短すぎるから、異性としては見られてないよ、きっと』
『私を好きになってくれる人は物好きだよ笑 いてくれたら嬉しいけどね』
君がそうやってメッセージを送るから。髪の長さなんて関係ないし、むしろ君の魅力が溢れて僕にはたまらなく愛しい。僕は君のことが好きなんだけど。気付かないのは君が鈍感だから。僕の想いは日々増していくばかりで君に今すぐにでも伝えたかった。
『髪が短くても可愛いよ』
『君の事を好きな人、少なくとも1人は知ってるよ』
君にアピールをしてみるけど、返ってくるのは「ありがとう」の一言だった。
それから日々が過ぎていって僕はデートに誘った。
『二人でどこか遊びに行きません?』
君に近づきすぎた。気付いていない。それはただの勘違いで君は鈍感なフリをしていただけだった。思えば僕がしていたアピールも君は上手く緩く交わして少しづつ遠くへ突き放していた。最近の返信も冷たくなって返信するのにも時間がかかりすぎていた。
既読のつかない一言。嫌われたかな。ただ単に見てないだけ?僕は今、ものすごく君に会いたい。君に直接伝えたい。ごめん、ずっと前から大好きでした、って。
題材「既読がつかないメッセージ」
9/20/2025, 11:26:06 AM