微熱
初めての出会いは残念だけど忘れたの。仕事に夢中だったから。でもずっと私の話を真剣に聞いてくれてた雰囲気は感じていた。ある時少しはなれた場所から私を見つめる熱くて強い真剣な眼差しにドキッとしたの。言葉よりも真っすぐ心の奥に突き刺さったのを忘れられない。この世界に貴方と私、二人だけのように感じた。全身に電気が走って息苦しくて熱くて…私はあれからずっと微熱状態。貴方に触れたくて近づきたくて、ただ側に居たいだけそれだけで良かった。見つめ合えば金縛りみたいに動けなくなった。お互い眼と眼を合わせ少し恥ずかしいハニカミ笑い、それでもお互い眼が離せなくていつまでも見つめ合った。言葉はジャマなだけ。他に何もいらない。貴方がいるだけで2人でいられるだけで他に何もいらない。貴方の手も頬も少し微熱があったね。
空に向かって冷めた頬を冷たい風に当てている。身体は芯から冷えてしまった。遠い貴方に、言葉は何も思いつかない。死ぬまで貴方への微熱は続くでしょうと心で呟く。
11/26/2024, 11:58:22 AM