流れ星に願いを
「流星群を見に行こうよ!」君のその
一声に誘われて僕達は暗い夜の内に家を出た。
流れる流星を今か今かと待っている
時 すーっと空に筋が掛かった。
僕はそれに見惚れて願い事を唱えるのを
忘れた。
もう一回と今度は流れない内にと
願い事を心の中で早口に呟く
僕が願い事を唱えるのに悪戦苦闘していると そう言えば流れ星が流れたのに
此処に連れて来てくれた君の声が
聞こえ無い
流れ星が流れたら一番に燥ぎそうな
ものなのに....
ふと横を見ると君は、寝息を立てて
気持ち良さそうに寝ていた。
僕は呆気に取られ心の中で、嘘だろう...と
呟く。
マイペースにも程があるよ....
何か願い事を一生懸命叶え様としていた
自分が馬鹿らしくなり
僕はふーっと肩の力を抜く
まぁ願い事なんて叶っても叶わなくても
どちらでも良いか....
少なくともこんな無防備な君の寝顔を
間近で見られたのだから....
これ以上の特権は、しばらくは
要らないや そう思える位には
僕はこの状況に感謝した。
4/25/2024, 11:34:25 PM