豊かな弦楽器のように歌う、目が醒めるように歌うので、そこらの野禽も飛んでいくことのできないほどで、あつくて脆い波のような羽根を生来背負ったまま、唇は紅、白い静かな響きをした弓のようなその体躯の内に、何度火を灯しても消えていく蝋燭を、抱えているのを見る、深い息に振動するその羽毛の中にいながら、そうまでしてそれを、抱えてあなたは『祈りの果て』
11/13/2025, 3:29:34 PM