我ら魔法使いの在り方を巡る魔法大戦の最中
貴方は氷の魔法に当てられて氷塊となった
まだ魔法を使うことができなくて
恐怖に竦み動けなくなった私を庇ったせいだった
ずっと後悔していた
私がいなければ、貴方をこんな姿には
でも、やっと魔法を使えるようになったんだ
それで最初の魔法は貴方に使うと決めていた
小さな愛の魔法、身代わりの魔法を
これでやっと貴方を解放できる
私は貴方の頬に触れて目を閉じた
少しずつ貴方の氷が溶けて体温が戻っていく
それと同時に、私の手足は徐々に氷に覆われていく
思っていたより寒くない
貴方がいない方がよほど寒かったもの
薄れゆく意識の中、私はあの日のことを思い出す
氷に覆われる寸前、貴方は何かを囁いていた
私はその言葉をずっと知りたかった
願わくば、貴方が目を覚ましたその時
最期に囁いていた言葉を教えてほしい
6/25/2025, 2:11:51 PM